「欧州の仕事と生活」

　

日本の場合、長時間労働に法的な歯止めがない。厚生労働省は「雇用主は事実上、割増賃金さえ払えば青天井で労働者を働かせることが可能」(労働基準局)と話す。にもかかわらず、政府は今も、一定以上の年収の働き手を労働時間規制から外して残業代を払わない「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入を検討している。

政策研究大学院大学の浜口桂一郎教授はいう。「日本は『仕事と生活』どころか、『仕事と生命の調和』が図れていない。働き過ぎによる健康被害を防ぐルール作りが必要だ」